家で出来る仕事を探しているAさんの事例

Aさんのお宅では、どうやら家で出来る仕事を探しているようですね。旦那様は公務員で収入は安定していますし、住宅ローンも問題なく返済されていますが、奥様と息子さんは収入を増やしたいと考えているようです。ちょっと様子を見てみましょうか。
「あなた、私、働こうと思うんだけど」
奥様が、朝食の席で旦那様に言いました。ネクタイをしめた旦那様は顔の前に新聞を広げており、面倒そうに返事をします。
「なんだ、こんな時間にいきなり。君は専業主婦をしていればいいじゃないか。どうせ私の収入だけで生活できるんだし、そのほうが君も気楽だろう」
「それはそうだけど、家で出来る仕事でもいいから、何か社会に貢献したいじゃない。お金だけの問題じゃなくて、やりがいを得たいの」
「まあ、最近はそういう働き方も増えているっていうし、経済政策としてもっと大々的にアピールできないかと、政治家の先生方にもよく言われるよ。でも、我がやには必要ないだろう。そんなに外に出たいなら、テニス教室にでも通ったらどうだ」
奥様はどうしても家で出来る仕事をしたかったので不満でしたが、これ以上会話を続ければ旦那様の負担になると考え、その場では口を閉じました。
旦那様の出勤後に、息子さんが二階の部屋から下りてきました。パジャマを着て、口に手を当ててあくびをしています。奥様はあきれた様子で息子さんに話しかけました。
「あなた、いつまで寝ているつもりなの。せっかくいい大学を出たのに、お父さんみたいに立派な仕事をせずにブラブラして」
「なんだよ、そんな生き方つまらないって言っただろ。それにおれは、ちゃんと家で出来る仕事をして、生活費は自分で稼いでるんだからさ」
「あら、そういえばそうね。そうだ、あなたがやってる家で出来る仕事、私にも紹介してくれない?」
「いいけど、母さんにできるのかな。そうだ、テープ起こしなんてどう? 母さんは人の話を聞くのが得意だから、きっと向いてるよ」
「あら、いいわね。お金を稼げたら、お父さんに自慢しちゃおうかしら」
こうして、Aさんは働き始めることができました。

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